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高核酸食に老化とガン予防5-3

目次

健康機能食品、抗ガン食品としての核酸の役割

ここまでの話で、食品の中には核酸の含有量の多いものが数多くあることがわかりました。しかし、ガンの予防や治療などを目的とする高核酸食を実現するために、塩基バランスのよい高分子核酸を豊富に含有しながら、かつ日常的に大量に食べられる食品となると、事実上皆無に近いこともおわかりいただけたと思います。

したって、日常的に本当の意味での高核酸食を実現するためには、やはり核酸栄養補助食品を利用するのが現実的です。

しかし現在のところ、日本で市販されている核酸栄養補助食品の中には、すでに書いたとおり質的な意味で大いに不満のあるものが少なくありません。確認のためにもう一度記しておきましょう。

“核酸”が主成分であるとうたう栄養補助食品であったとしても、その材料に次の二つのグループが使われているものは、高核酸食を実現するには役不足すぎます。一つは大豆発酵液、乳酸菌発酵液、発酵玄米を主原料とする製品です。これに含まれている高分子核酸はごくわずかでしかありません。

もう一つは核酸系化学調味料であるイノシン酸やグアニル酸を配合した製品です。これは核酸食としての意味をほとんど持ちません。

栄養補助食品の中には、その内容と無関係のきわめて高価なものが少なくありません。つまり“食効”のわりには高い商品があるということです。この点を見分けるのは、あなたの目です。栄養補助食品には効果“食効”をうたうことはできませんが、材料・成分表は必ず記されています。

現在の日本で高分子核酸を十分に含有する核酸栄養補助食品の材料となるのは、現実的には次の三種類しかありません。

①サケ白子エキス

新鮮なサケの白子から、水分、水溶性成分、および脂質を取り除いて乾燥粉末にしたものです。高分子のDNA核酸を30~40%前後、プロタミンという精子タンパク質を50%~60%含有していて、双方の複合的効果が期待できます。

これにはごくわずかな魚臭と特有の味がありますが、脂質がほとんど完全に除かれているため長期間保存しても変質しません。別名「ヌクレオプロテイン」あるいは「DNA核タンパク」とも呼ばれます。

②サケ白子DNA

新鮮なサケ白子中の高分子のDNA核酸を、含有量90%くらいにまで濃縮した粉末です。

これはプロタミンを含量していないため、サケのエキスのような複合効果は期待できませんが、無味無臭で水に溶けるという特徴を生かして、ドリンク剤などの材料として使われています。また化粧品用にも用いられています。

③酵母エキス

酵母エキスにはビール酵母とトラル酵母があります。

ビール酵母には高分子のRNA核酸が1~5%含まれていますが、これをRNA核酸の含有比率で50%以上となるように精製濃縮した粉末で、ペプチドやビタミン、そしてミネラルなどの有用成分も含んでいます。

ビール酵母そのものは、高分子RNA核酸の含有比率が低いとはいえ比較的安価です。しかしこれを含有比率50%以上のビール酵母エキスにまでするためには、きわめて複雑な工程があり、それなりのコストもかかります。またこの工程中のロスを含めると、1kgのビール酵母エキスを作るためには50kg以上の乾燥ビール酵母が必要です。したがって良質なビール酵母エキスとなれば、製品素材としてもかなり高価です。

トラル酵母エキスには、パルプ廃液由来のものと、トウモロコシを培地にして発酵させたものがあります。パルプ廃液由来のものは問題がありますが、トウモロコシ培地のものは優れた健康食品でRNAが50%以上含んでいます。

ここでDNAとRNAのヌクレオチドの違いを思い出してください。RNAはDNAにはない塩基を持ったヌクレオチドを持っていました。あなたの体内の遺伝子には、またDNAの分裂に始まる細胞分裂・増殖には、DNA核酸とRNA核酸の双方が必要でした。もちろん、ガン細胞を兵糧攻めにし、遺伝子の損傷を修復するためにも、両方の核酸があってこそ効果的でした。

これらの諸点を総合して考えれば、もっとも優れた核酸栄養補助食品は、サケ白子エキスと酵母エキスの二つを主材料として作られたものということになります。

どのぐらいの摂取量でガンと戦えるのか

では、良質な核酸栄養補助食品を選んで手に入れたとしたら、それをどのくらい摂取することが必要なのでしょう。これにはいくつかのレベルがあります。目的によって、また体の状態によって、摂取量が違ってくるということです。

健康保持・増進、老化を遅くすることを目的とするなら、サケ白子エキスに換算して1日あたり600mg程度の“保険量”を摂取するのが適当でしょう。これは製品の何粒くらいに相当するかは、製品の成分表示をみれば簡単に計算できます。通常なら、数粒から10粒といったところです。

さて、この“保険量”を毎日摂取するなら、肝臓におけるデノボ合成力が低下した年齢の進んだ方であっても、通常なら体内の核酸成分の量を理想的なレベルに維持できます。若い人であっても慢性的な核酸不足の可能性は否定しきれませんし、体内で常に発生しているガンの芽を摘むという観点に立つなら、その“保険量”は同量と考えるのが適当でしょう。

ちなみに、サケ白子エキス換算で1日あたり600mgの核酸を摂取している方々は、下記の図のような効果を実感しています。

合計223人(女性のみ)内容 効能を感じた人数

 

何らかの病気があって、その治療促進を期待して摂取する場合は、疾患の種類や程度に応じて摂取量を調整することが必要です。この“病理投与量”については「今、あなたの遺伝子が危ない」に詳しく述べてありますので、興味がある方はそちらを参考にしてください。

ガンの予防の徹底、さらに治療促進や再発防止を目的で摂取するときはどうかといえば、一般の疾患の場合よりも大量であると思ってよいでしょう。いや、むしろ大量に摂取するほど、より効果的であると考えられます。

たとえばある人の、その時点における核酸成分の必要量を100%として、食品から摂取できている核酸成分が30%だとするなら、残りの70%は、主として肝臓のデノボ合成によってまかなわれています。おわかりのように、このデノボ合成の比率を下げることこそが、対ガン戦略の要です。

もしも一般の食品および核酸栄養補助食品によって高分子核酸をバランスよく摂取するなら、肝臓でのデノボ合成依存の比率を、最大で5%にまで低下させることが可能だという研究結果があります。だからこそ、対ガン戦略における高核酸食の意味が大きいのです。

ガンを持つ人の体では、それがたとえ肝臓ガンではなかったとしても、ガン患部に由来する物質の解毒や、薬剤由来の物質の解毒などで肝臓は大きな負担を背負っています。豊富な核酸補給は、肝臓の負担を軽減することに直結しますから、肝機能の維持又は回復にも有用です。またいうまでもなく、豊富な核酸補給はガン細胞を兵糧攻めの憂き目に合わせ、損傷したDNAの修復を促し、予防はもちろんのこと、治療促進や再発防止に向かわせます。

ちなみに良質な高分子核酸の大量摂取のおいては、後で述べるように、ごく例外的な場合を除いて副作用の心配はありません。

参考までに、ガンにおけるごく一般的な範囲での核酸栄養補助食品の摂取量を記しておけば、次のようになります。なお、核酸栄養補助食品は、その吸収効率を高めるために、

1日量を3回にわけ、食後に摂取するのが理想的です。

①手術によってガン局部をすべて摘出し、他の組織への転移が認められない場合。この場合の、再発防止、転移防止、体力回復を目的とする摂取量は、サケ白子エキス換算で1日あたり1000~2000mgです。

②抗ガン剤治療や放射線治療を受けている場合

サケ白子エキス換算で、1日あたり2000~3000mgを摂取するのが適当です。

これによって抗ガン剤治療や放射線治療の必然的結果である正常細胞の受けるダメージが軽減され、副作用や体力低下が抑制されます。これは、必要不可欠の治療を継続する体力を保持できるという点でも大きな意味があります。

なお消化器系のガンなどで経口での栄養補給がむずかしくなっている場合には、核酸成分の入った輪液や経腸栄養剤が臨床的に研究開発中ですが、まだすぐ手に入る状態になっていないのが残念です。

核酸はあくまでも食品である

ここで改めてお断わりしなければならないのは、核酸は通常の食品に含まれる栄誉素であって、医薬品ではないということです。

体が本来持っている自然治療力を高めることによって予防・改善の効果があるのだということを強調したいと思います。「毒をもって制する」合成医薬品とは本質的に違うものだということです。

核酸栄養補助食品は、体の中にあたりまえに存在する物質を、より良質なものとして補うのですから、基本的な意味で副作用の心配はありません。体内の核酸が余剰にならばデノボ合成が減り、それでも余剰になった分は排泄されて、体内の核酸量は常に一定限度の範囲で保たれようとします。すなわち、体内における核酸総量が余剰になるということはないということです。したがって他の栄養食品や健康食品、さらに薬剤などと併用しても、問題が生じることはありませんし、かえって相乗的効果の増大、副作用の軽減といった効果が期待できます。

抗ガン剤の中には、ガン細胞における核酸の合成を抑制するものが数多くあります。その点にしまうかもしれませんが、これは、全くの間違いです。

本書の冒頭でも、この点は明確に述べておきました。高核酸食は、決して抗ガンの働きを抑制してしまうものではありません。抗ガン剤の効果に影響を与えることなく、しかも正常細胞がダメージをうけることをきわめて有効に防ぎます。その点からいうなら、抗ガン剤の投与と高核酸食の摂取とは、対をなすべきだということを、ここであらためて強調しておきましょう。

核酸による好転反応とは?

ところで、それまで慢性的・潜在的な核酸不足であった人が高核酸食をはじめた場合には、一時的に次のような“副作用的な症状”が表面化する可能性があることを知っておいてください。

ただしこれは、多くの場合は心配な副作用ではありません。体が本当の意味で好調になり、健康にむかうときに現れる反応、すなわち好転反応、漢方医学でいうところの瞑眩(めいげん)現象です。

慢性的・潜在的に体内の核酸が不足していた人では、高核酸食を開始するとともに低下し溜っていた新陳代謝が活発になります。この変化が穏やかであれば問題はないのですが、急激な場合には好転反応として表面化し、一時的に体調が悪くなったように感じることがあるのです。好転反応は、それまでの核酸不足がひどかった人や、解毒・排泄能力が低下して体内に老廃物を溜め込んでいた人におきやすいと思っておけばよいでしょう。

ただし、好転反応には、体の免疫反応の異常を背景とするアレルギー反応が混在することがあります。また好転反応とアレルギー反応の見分けはむずかしく、好転反応と思っていたものがアレルギー反応である場合もあります。基本的には、高核酸食を継続することで、一時的に表面化した症状が軽快・解消に向かうようなら好転反応です。

この場合は好転反応の後に、以前よりも体調がよくなったり肌が美しくなったりします。しかし継続するにつれてさらに悪化するのが明らかであったり、症状がいっこうに消えない場合には、アレルギー体質の改善がスムーズにいっていないわけです。この場合には、高核酸食の摂取をいったん中止するか、または摂取量をいったん減少されるなどして対応してください。

さて、高核酸食にともなう好転反応には次のようなものがあります。

①オナラが頻繁(ひんぱん)になり、お腹が張る

この場合は臭くありません。そのまま高核酸食を継続すれば、1週間から1ヶ月でおさまるのがほとんどです。それでも続くようなら、摂取量を減らして様子をみるようにしましょう。

②下痢

オナラより頻度は少ないようですが、これも珍しくありません。ただし食中毒やインフルエンザなどの場合の下痢と違ってほとんど腹痛がなく、3~4日以内に治るのが普通です。

ただし、だらだらと下痢状態が続いたり、お腹に不快感を感じたり腹痛が続くようなら、アレルギーを疑う必要があります。

高核酸食の開始にともなう下痢を経験された方の中には、次のような報告された方があります。「摂取を開始して3日目に、急に黒い泥のような便が洗面器一杯分も出て、下痢状態が二日間続きました。しかしその後は、お腹がものすごく軽く快適になりました」これは、溜め込んでいた宿便が排泄された典型的な例とみることができるでしょう。

③眠気

自律神経失調症などで寝付きが悪く睡眠不足だった人が、高核酸食を摂取しはじめてからよく眠れるようになったという声を聞きます。核酸は深く心地良い睡眠を誘発する作用が出るからです。それだけにとどまらず、昼間にも異常に強い眠気に襲われるようになったという人もいます。

以前から非常に短い睡眠時間の中で無理な生活をしてきた人に多い現象です。高核酸食の摂取開始によって、重ねてきた無理を解消させようとする反応が起こるためと考えられます。それが睡眠を強く求めるという結果を招くのでしょう。

こんな場合には、思い切って仕事を休み、たっぷりと休養・睡眠をとるようにすれば、3~4日長くても1週間のうち、異常なほどの眠気は解消し、その後は心身ともにすっきりするはずです。ただし十分な休養・睡眠をとれないままいると、場合によっては1ヶ月くらい続くこともあります。

④皮膚症状 

高核酸食によって皮膚に好転反応が出る例は少ないようです。しかし、湿疹を代表として、発疹が出たり肌がカサついたりする人もいます。これが出るとき部位は、顔、手足、胴体など様々です。

アレルギー反応であるか好転反応であるかが見分けつけにくいのは、皮膚症状の場合がいちばんでしょう。中には「湿疹で顔がひとまわりも腫れ上がってしまったけど、摂取を続けて一ヶ月くらいでおさまり、以前よりも肌がきれいになった」という人もあるくらいです。

この例は極端だとしても、アレルギー反応と見まごうほど強い好転反応がでる例があるのはたしかです。

そのような皮膚症状の場合も、摂取量をすくなくするなどして経過をみながら対応してくだざい。長年、厚化粧をしてきたり、肌に合わない化粧品を使ってきた人は、強い好転反応が出やすい傾向にあります。

⑤血圧上昇

以前から血圧の高い人が高核酸食をはじめると、半数以上の確率で血圧が下がります。逆に低血圧であって人の場合は、正常血圧に近づくことが多く、正常血圧以上に高くなることはありません。しかしごくまれですが、高核酸食によって高血圧になってしまう人もいます。その場合の変化には特徴があります。

たとえば「最低血圧80、最高血圧130」の人が「最低血圧95、最高血圧135」というように、上下の幅を変えずに全体的に上昇してしまうのです。

こうした血圧上昇を起こす人は、ある程度ですが予想がつきます。それは動脈硬化が進行していて、なおかつ貧血傾向の人です。

このタイプのひとでは、高核酸食の摂取によって骨髄の血球生産能力が高まり、結果として血液の全体量が増加するにもかかわらず、動脈硬化で弾力を失った血管が増加分の圧力を逃がすことができません。

しかし高核酸食を継続するなら、動脈硬化も徐々に低下して正常血圧に近づくことになります。とはいえ、上昇が激しかったり、あるいは心臓疾患や脳血管性疾患の既往(きおう)症がある人や、動脈硬化が相当に進んでいる人の場合には迅速な対応が必要でしょう。この場合には、高核酸栄養補助食品の摂取量をそれまでの3分の1に減らし、あわせて動脈硬化の改善を促進する栄養素であるビタミンE、Ⅽ、β―カロチン、カルシウム、大豆レスチン、EPA、DHAなどを摂取し、血圧の変化をみながら、再び高核酸食を増量することにしましょう。

いうまでもないことながら、動脈硬化と高血圧にかぎらず、なんらかの疾患を持っている人では、どんな栄養食品の摂取も少量から開始するべきです。なお高血圧は、首の後ろが重い、頭痛、のぼせ感などの自覚症状を招く場合が多いことも知っておきましょう。

⑥女性では乳房、男性では睾丸が張る、痛む

生殖機能にかかわる組織は、核酸不足の影響をもろく受ける傾向があります。逆にいうなら、高核酸食の効果がもっとも如実にあらわれる組織です。高核酸食の摂取を開始すると、それまで低下していたホルモンの産生や精子の生産が活発になり、それが張りや痛みといった一時的な症状を招くのです。

この症状も普通なら数日のうちに消えます。しかし不快なほどのひどさで長く続くようなら、やはり摂取量を減らして、症状が軽快に合わせて再び増やすようにしてください。

以上の点は、対ガン戦略として高核酸食を摂取する場合に限らずどんな場合でも注意しなければなりません。しかし基本的な意味で、高核酸食には副作用がないという点も忘れないでいただきたいと願います。

薬剤の場合と異なり、優れた栄養補助食品とはすべてが体質の改善を促すものです。症状を抑え込むのではなく、症状の温床となっている体質を変えることで、治癒力(ちゆ)を高めたり抵抗力を高めたり、また全体的な体力・生命力を高めるものです。こうした過程にあって、たとえはっきりと表面化はしなくても、何らかの好転反応=それまでの悪い体質の原因を排除する作用があるのは、必然的なことといわねばなりません。

ガン戦争になるべく多くの兵器があったほうがいい

ガンは、最近になって遺伝子レベルでの研究が急速に進みつつあるとはいえ、いまだに未解明な部分の大きな疾患です。有効は治療法も定まっていません。むしろこれまで医学的に有効だとされてきた、手術・抗ガン剤・放射線による治療効果の見直しがされてきているのが実情です。

その反動のように、いわゆる民間療法や栄養補助食品への期待も高まっています。実際、民間療法や栄養補助食品の中には、かなり確実な期待できるものがいくつもあることも否定できません。

したがって、核酸も数々の研究が明らかにしているような効果を期待できるものの代表ではありますが、唯一無二の“対ガン兵器」ではありません。対ガン戦略にあっては、複合的な、様々な方面からのアプローチを考える必要があるということです。

その点を考慮するなら、「核酸のみの効果によってガンとの戦いに勝つことができた」とまで断言できる例は皆無に等しいでしょう。だからこそ私たちは、無節躁に“体験例”を引用することを避けました。しかし、だからといって、核酸によってガンから救われた、ガンの苦しい症状を軽減できたという人が少ないというわけではありません。

ガンは、常に死の恐怖がつきまとう、また治療による苦痛も伴いがちな“とてもいやな病気”です。確実な治療法がみいだせるまでには、まだまだ多くの年月がかかるでしょう。

だとしたら、予防こそが私たちの摂るべき最善の策です。予防の面からいうなら、ガンのはじまりである遺伝子の損傷を避け、損傷した遺伝子を持つ細胞に変わる正常細胞の新生を促す物質である核酸とは、現在の私たちが手に入れられるもっとも有効な物質であると断言できます。

また治療の面でいうなら、高核酸食による“ガン細胞の兵糧攻め”は医学的データによってすでに立証された、きわめて信頼できる効果であることを、あらためて付記しておくことにしましょう。

核酸は、抗ガン剤や放射線にともなう副作用を軽減するだけの目的でも、十二分に試してみる価値のある栄養補助食品です。

あなたの遺伝子を知り、あなたの遺伝子を守る

医学の父とまでいわれたギリシャ時代の医師・哲学者=ヒポクラテスハ、「腫瘍には触らないほうがよい」と断言したそうです。

すなわち、ガンは手術したりして干渉しないほうが、結局のところ長生きできる公算が高いという意見です。

漢方医学の基本的な考え方も同様です。ガンにメスを入れるなどしても干渉すれば、ガンはその瞬間から謀反を起こし、反乱を増長させかねないというのです。

かといって、私たちは手術、抗ガン剤、放射線による現代医学のガン治療法を、全面的に否定する気持ちはありません。

しかし、これらの治療が、転移のきっかけになりかねないことは承知しておくべきでしょう。

現代医学の治療法によってガンを克服した場合でも、自分の治療力のおかげと考えるべきです。

イギルスにキャンサー・ヘルプ・センター=ガン救援センターという施設があります。ブリストルという港町の静かな環境にある、またチャールズ皇太子が資金的な援助をしているという有名な施設です。

ここは、現代医学的なガン治療法の限界を超えるための努力をしている施設ということができるでしょう。食事療法を基本として、さらに瞑想や適度の運動を行うことで、ガンをたたくよりもガンと共存し、できるならガン腫瘍を小さくしょうという思想に基づく療法が行われています。

ガンとは、そんな側面を持った疾患なのです。共存ということの意味を考えてみてください。キャンサー・ヘルプ・センターでは、ガン細胞に対して「私が死ねばあなたも死ぬんだよ」と語りかけることを指導しています。

また瞑想によって自然治癒力を高めようという姿勢にも注目してください。(これは医学的にも実証されています)。共にガンを外部からの干渉で排撃しょうという方法論の反対にある思想です。

また薬剤ではなく、食品の力を借りることによってガンを癒そうとする姿勢にも注目するべきでしょう。

一見古臭い方法のようにみえますが、これこそが現代医学に対する反省を含めた上での、もっとも新しい方法論ということができるでしょう。

さらに付け加えるなら、私たちは、気功法、あるいはヒーリングによって自然治癒力を高めるという実験を評価しています。

総じていうなら、医学の最先端は、まったく新しい世界に歩みを進めることで、これまでの限界を越えようとしているのです。

さて現代日本では、一億以上の国民の大半が、“半健康”を自覚しているといわれます。健康に自信がない人、何らかの疾患をかかえているのではないかと不安に感じている人、あるいは常にいくらかの不調を自覚している人が大半だということです。

こうした“半健康”に対して、現在の一般の医療施設は無力です。はっきりとした病名として疾患を見いださないかぎり、対応してくれません。いや、対応する術を持たぬというのが正確でしょう。

いかに不調に悩まされていても、病名として定められる疾患がない人では、人間ドックや健康診断以外の場面で“医療施設のお客さん”として扱ってはもらえないのです。

まして、より健康で快適な将来を実現しょう。将来の身体的不安を解消しょうとするとき、現状の医療施設の大半はほとんど役には立ちません。

こうした事情は、諸外国でも同じようなものです。これは現代医学の限界の結果であり、医療制度のもたらす必然といえるでしょう。

KYB=know your bodyという運動があります。そんな医療の実情に対抗するために、また人生を自らより豊かで安心できるものにすることを目標として、1970年代

のアメリカで始まった運動です。

KYB運動は訴えました。「あなたの体をあなた自身で熟知して守りましょう。サモナイト、健康に長生きはできませんよ」

思えばきわめて当然のことでありながら、人々は自分自身で自分の体を知り守る前に、医者に頼りすぎていたのです。医学・医療技術の限界を、自身の健康と生命の限界を定めていたに等しかったのです。

ガンはもちろんのこと、糖尿病や動脈硬化などの成人病、アレルギー疾患、さらにはボケもまた遺伝子の損傷に深く関係する疾患であることがわかってきました。

老化までもが遺伝子の損傷の積み重ねの結果だということがわかりました。となれば、KYBはさらに深刻するべきでしょう。すなわち、KYB=Know&keep your Geneです。「あなたの遺伝子を知り、それを守る」にまで

深化させねばなりません。遺伝子そのものの素材である核酸が注目されるのは、そんな時代だからこそのことです。最新の栄養学にあって「核酸は人類最後の栄養素!」とまで期待される理由は、遺伝子の世界が明らかにされたはじめた結果だったのです」

核酸フカヒレコラーゲンマルチビタミンミネラルNMNでサーチュイン遺伝子活性化

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老いなき世界の著者 1

「失礼ですがお歳は?」若い人は素直に答えて、35歳を過ぎた女性のほとんどが自分の歳を閉口しているか、いつも7歳か八歳くらいはサバを読んで答えてはいるが・・・ では、若く見られるにはどうしたらいいのか。 ...

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