成人病やガン、そして老化までもが遺伝子の損傷や脂質の過酸化によっておこることがわかった。
そして、活性酸素がその犯人であることも特定できた。
では、
- 「どうしたら病気を治すことができるのだろうか・・・・」
- 「健康に美しく長生きするためにはどういった方法があるのだろうか・・・・」
- 「犯人がわかったのだから何か方法があるのでは・・・・」
おそらくそういった疑問があなたの頭にうずまいているに違いない。
どこまであなたを満足させ得るかわからないが、あなたの不安を解消する健康法を伝授することにしよう。
方法としては大きく分けて二つある。
ひとつは、遺伝子の損傷や脂質の過酸化を未然に防ぐこと、
第二は、傷ついた遺伝子を修復し元の正しい姿に戻すこと。
まず初めにあなたの大切な遺伝子を傷つけない方法を紹介しよう
若返る方法---遺伝子を傷つけない方法①
①酸素毒を解毒する酵素SOD
人間は呼吸をし、酸素を体内に取り入れることによって生きている。古女房のことを、空気のような存在というが、まさに言い得て妙である。
普段は、その存在をほとんど意識することはないが、亡くなると急に寂しくなって男は生きる活力を失う。
「あのご主人は奥さんの後を追うようにして死んでしまったのよ」というのが、昔はよく井戸端会議の課題になった。
空気とはそんなもので普段はほとんど意識しないが、人間が生きるためには必要不可欠なものなのだ。
それほど大切な空気も、身体の中での使われ方について知っている人はそう多くはない。
空気の中で一番大切なものはいうまでもなく酸素だ。
この酸素は実は細胞の中にあるミトコンドリアという小さな器官の中で、私たちが食べた糖や脂質、一部のたんぱく質を燃やし、いろいろビタミンやミネラルの助けを借りてTCAサイクルという生体内で行われている有名な化学反応を進行させるために使われている。
TCA回路とは
TCA回路とは、私たちの身体にものすごく重要な代謝であり、生命活動に直結し、ATP、つまりエネルギーを生み出すための代謝であるため、人間が活動的に生きていくためには最重要な回路の1つです。ミトコンドリア内で行われる。
このTCAサイクルでは、たんぱく質、糖、脂肪、ビタミン、核酸といった栄養素のほとんどすべてが力を終結して(ニコチン酸、ビタミンB2、パントテン酸の水溶性のビタミンB群は核酸成分のAMPと結合して初めて役に立つ)ATP(核酸成分)に生物的エネルギーを蓄積している。
体温の維持するにも、身体を動かすにも、物事を考えるにも、何をするにもエネルギーが必要だが、そのエネルギーは酸素が水に還元(酸化の反対の意味)されるTCAサイクルによって作られているのだ。
人間とは、酸素を水に変える存在だが、その時に生体にとって有害な
- スーパーオキサイド、
- 過酸化水素、
- ヒドロキシラジカル、
- 一重項酸素
といった“活性酸素”が作られる。
活性酸素が実は人間を滅ぼす最強の悪玉の、しかも親分である。
そのことからするなら「人間は酸素によって生き、酸素によって死ぬ」といいかえることもできる。
ほとんど、日常意識することがない酸素によって人間は生き、死んでいるのだ。
しかし、こういった酸素毒から身を守るために、人間はさまざま解毒酵素をもっている。
地球上の酸素で生きる好気的生物のすべてがもっている解毒酵素の中で、最も大切な酵素はスーパーオキサイドを解毒する“スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)である。
SODは米国では栄養補助食品として広範に利用されている。日本でもSOD様食品として販売されている。これはSODを含む多くの栄養がバランスよく含まれたすぐれた栄養補助食品である。
「肌に張りができた、精力が強くなった、若返った」などの効果があることが知られている。
米国の国立老化研究所のカトラー博士によると、「体内のSODの量は寿命に正比例し寿命の長い人ほど多い」としている。
ネブラスカ大学のハーマン教授は「私たちはSODによって長寿を保ち、老化の伴う成人病に打ち勝つことができる」と述べている。
核酸食品とともにSOD様食品を併用してあり、肌の色つや、体力の改善を実感している。
「ビタミン・バイブ」の著者であるミンデルが、その著書のなかで本人自ら「核酸食品とSOD食品を食べ続け、実際の年齢よりも5歳から10歳若く見られるようになった」と述べている。
SODがたくさん含まれている食品は、大豆などの豆類、海藻類、緑黄色野菜、などである。
いうまでもなく、日本食に多いメニュである。日本人の肌がきれいで、世界で一長寿である理由のひとつはSOD食品をたくさん食べているからなのだ。
SODは60兆個の細胞すべてに存在している。SODは特定のミネラル(金属)などと結合して初めて活性を示す金属酵素であり、その相手はマンガン、鉄、亜鉛、銅などである。SODが活性酸素をやっつけると過酸化水素ができる。
過酸化水素はスーパーオキサイドほどむちゃくちゃに暴れ回る悪玉ではない(悪玉の子分みたいなもの)のだが、酸素毒であることには変わりはない。
生体は、幸いにもその解毒酵素として鉄を補助酵素としたカタラーゼとセレニウムを補助酵素としたグルタチオンペルオキシダーゼといった金属酵素を持っている。
スーパーオキサイド以上に強力な活性酸素(酸素毒)はヒドロキシルラジカルと一重項酸素である。
特に、ヒドロキシラジカルは活性酸素の中でも最も酸化力が強い。
これにかかったら遺伝子DNAも脂質もひとたまりもない。にもかかわらず、残念ながら生物はその解毒酵素をもっていない。
スーパーオキサイドと過酸化水素との反応で作られるこういった悪玉を退治するには、今まで述べた解毒酵素以外の抗酸化物質(還元物質)が必要なのだ。
最近、日本のある企業が一重項酸素を検出する高感度の装置を開発した。
この装置を用いて、一重項酸素が皮膚の主要成分であるコラーゲンを架橋させることが初めて発見された。
老化の伴って皮膚は弾力性を失い、しわが増え、血管が固くなる。
皮膚や血管壁はコラーゲン繊維(たんぱく質)からできており、生まれた時は柔らかいが年とともに次第に固くなってくる。
こういった、皮膚の老化の原因のひとつがコラーゲン繊維の架橋にあることはすべに知られていたが、その架橋が一重項酸素によることが初めてわかったわけだ。
解毒酵素を持たない一重項酸素の解毒のためにも、やはり抗酸化物質が必要である。
特に、カムカム、アサイベリー、マカは厳しい生態環境に生き、抗酸化作用が強く、魅力の三兄弟と言われています。
生体は精妙にできている。何かひとつあればそれでよいということはない。「身体で作られているものは食べる必要がない」といった議論をよくする。
しかし、それはとんでもないことだ。たとえ体で作られているものでも栄養になるものを食べると人間はそれを栄養にすることができるのだ。
作るよりも食べた物の利用のほうがエネルギーが少なくて済むから当然のことだ。
あなたの大切な遺伝子DNAを守る場合もそうだ。SODですべてOKというわけにはおかない。