コラーゲンを支えるムコ多糖類
●ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸の驚異の保水力
細胞と細胞のつなぎ役を果たしているのは、コラーゲンだけではありません。ムコ多糖類が必要です。
ムコ多糖類とは糖とタンパク質が結びついたもので、細胞と細胞の隙間を埋めているネバネバ状の成分です。
このムコ多糖類にはヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などがあります。
まずヒアルロン酸です。この成分は、結合組織や表皮細胞の隙間にあります。臍帯や軟骨にもあります。水をたっぷりと含むのが特徴で、ヒアルロン酸1gにつき、6リットルの水を貯める驚異的な保水力をもっています。
このことからヒアルロン酸は、肌を美しくうるおす成分としても良く知られています。皮膚の表皮組織では、組織の保水性や細胞の柔軟性を維持し、みずみずしい潤いを与えます。またphの調節もしています。
一方、真皮組織にあるヒアルロン酸は組織の保水性を保つとともに、コラーゲンを支えています。さらに繊維が細胞を活発化します。
ヒアルロン酸は加齢とともに減少していきます。水が不足すると植物が枯れるように、人間も水分を保持するヒアルロン酸が不足すると枯れてくるのです。
表皮はもちろん身体の中もカサカサになってしまいます。その傾向は、男性より女性の方が大きく現われます。ヒアルロン酸が減るとコラーゲンも変質し、組織はハリや弾力を失います。コンドロイチン硫酸も、ムコ多糖類の一つです。
コンドロイチン硫酸な主に軟骨や骨、皮膚、血管壁などに分布しています。 ヒアルロン酸に協力して、その保水力を強化します。また皮膚では表皮細胞の分裂や増殖を自動調整したり、コラーゲンや成長因子と結びついて、代謝を自動調節します。結合組織コラーゲンの再生を促したり、安定させるなどの働きもあります。