抗老化キーワード5
細胞老化や免疫老化、腸の機能低下
「いつまでも若く、働ける体を手に入れるためには、遺伝子や細胞から若返る必要がありそうだ。そのために必要なキーワードをわかりやすく解説しておこう。」
ケガや病気をせず、健康に過ごすことができれば、ヒトは120歳まで生きられる可能性があるという。
そのためには、遺伝子を上手にコントロールして、細胞の老化を防ぐことが重要だとわかってきた。
早く老けてしまわないためにはどうしたらいいか。それを知るために覚えておきたい抗老化キーワードと、関連する抗老化成分について紹介していこう。
Keyword:1 サーチュイン遺伝子
細胞を若返らせる健康寿命のスイッチ
サーチュイン遺伝子とは、アンチエイジングや寿命制御に関わる遺伝子。哺乳類にはサーチュイン遺伝子が7つあることがわかっていて、SIRTI1~7と呼ばれる
「最もよく知られるのがSIRTI1。紫外線による傷を修復したり、細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアの生合成を高める。
SIRTI3は、体内で発生した活性酸素を除去する酵素であるSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)を活性化させ、ミトコンドリアの活性を高める働きがある。
SIRTI6は寿命制御に関わるともいわれている」という。
サーチュイン遺伝子は、普段は眠ったような状態にあり、何らかの刺激により活性化される。
その刺激となるひとつがカロリー制限だ。
「ポリフェノールや乳酸菌などの食品成分の中にもサーチュインを活性化するものがある」
また、サーチュインの活性化には、ナイアシン(ビタミンB3)が体内で変換されてできるNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という補酵素が不可欠だが、NADは加齢に伴い減ってしまう。
このNADは加齢に伴い減ってしまう。動物試験では、記憶力や認知機能、血管柔軟などの効果が確認されている。
このNADの減少によったサーチュイン遺伝子が働かないことが老化が進む一因で、近年、NADの前躯体であるNADの補給によるサーチュインの活性化を通じた
アンチエジェング実現の可能性に注目が集まっている。