抗老化Keyword:5 ディスバイオーシス
脳や血管の老化につながる腸内細菌叢(ソウ)の大幅な乱れ
老化対策について考える上で忘れてはならないのが「腸」。
胃腸は最も老化しやすい内臓器官です。すべての内臓器官に影響を及ぼす、肌のたるみに現れる。
その中にすむ40兆個、1000種類といわれる腸内細菌は、入ってくる食事などに応じて、常に環境をコントロールして、病原菌が繁殖しにくくしたり、ビタミンや短鎖脂肪酸などの栄養を宿主である私たちに提供してくれている。
この共生関係が、お互いにとってWinWinなものであるうちはいいが、抗生物質の摂取で腸内細菌が大量に死滅したり、病原性の強い菌へ感染したりといったふとしたきっかけで、腸内細菌バランスは乱れることがある。
そういった、特定の菌ばかりが増えたり、菌の数や種類が減ったりする大きな変化を「ディスバイオーシス」という。
一度、ディスバイオーシスが起きると、石が坂を転げ落ちるがごとく状況が悪化することも。
たとえば、腸の細胞がもろくなったり、腸の内側を覆って保護するはずの粘膜が薄くなるリーキーガットになると、腸で炎症が起きたり、本来体内に入ってはいけない菌や炎症物質が入り込む“腸漏れ”によりトラブルがおきることも。
肥満や糖尿病、認知症、うつなどの関連も指摘されている。
加齢に伴うホルモンの変化や、長く続くストレスや睡眠不足があるときは注意。
バランスを乱さぬよう、食物繊維やオリゴ糖などをしっかりとっておこう。なにより胃腸を修復するには核酸の役割です。