目次
ウイルス性肝炎(B型肝炎・Ⅽ型肝炎)とは
B型肝炎は、HBV(B型肝炎ウイルス)によって引き起こされる肝臓感染症です。
HBVは、このウイルスに感染した個人の精液、血液、その他の体液などの体液が、感染していない人の体内に侵入したときに感染します。
生涯にわたる感染のリスクは、病気の年齢に関連しています。成人の2〜6%と比較して、感染した乳児の約90%が慢性的に感染します。
慢性B型肝炎は、肝硬変や肝臓がんなどの深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
ワクチン接種はB型肝炎を予防するための最良の方法です。
インドでは、100人に2〜7人がHBV感染症を患っています。
成人100人が、肝機能検査でAST / ATレベルが非常に高く、吐き気、嘔吐、食欲不振、黄疸などの急性B型肝炎を発症した場合、これらの患者の90%以上が2年間でウイルスを除去します。 。
HBVをクリアしない成人と慢性感染症の子供は、生涯にわたるモニタリングが必要です。
ウイルス性肝炎(B型肝炎・Ⅽ型肝炎)病気の経過
ウイルス性肝炎の中で、A型肝炎(流行性肝炎)は感染すると発病して完治し、慢性化することはない。
しかしB・Ⅽ型肝炎ウイルスの場合は、感染した後、キャリアという言葉が正確に理解されていないために生ずる悲劇が少なくない。
HBe抗原陽性のハイリスフキャリアでありながら放置しておけば、ほぼ確実に発病するばかりか、家族に感染させたり本人が肝ガンになることもある。
一方で、HBe抗原陽性のローリスクキャリアやHBe抗原陽性の完治者が、無用な心配でノイローゼになったり周囲から疎外されることもある。
病態そのものについてこれ以上詳しく触れないが、B・Ⅽ型の診断を受けた人は適当な家庭医学書を購入して正確な知識を身につけていただきたい。
急性肝炎の症状
一般に、慢性肝炎の症状は、症状がないか、“疲れやすい”、“食欲があまりない”など軽いため患者さん自身が慢性肝炎に気づくことはほとんどありません。
しかし、血液検査を行うと肝機能障害が発見されます。
まれにB型慢性肝炎では急性増悪という肝機能の急激な悪化のため、だるい、黄疸がでるなどの強い症状があらわれることがあります。
多くの場合は、慢性肝炎自体の自覚症状は軽いのですが、肝炎が数年から数十年と長い間続くと、 肝硬変や 肝細胞がん に進展する可能性があります。
HBVに持続感染している方をHBVキャリアと呼びます。
ウイルス性肝炎(B型肝炎・Ⅽ型肝炎)対策
生活上の注意
①肝炎が活動期の人・・・・
過労、飲酒、喫煙、精神的ストレスを避ける。医師に指示を厳守すること。
②HBe抗原陽性キャリアの人・・・・
過労、過度の飲酒、喫煙、強いストレスなどが発病の引き金になる。
発病したら少なくとも3ヶ月から2年くらいは闘病生活を強いられることが多い。
キャリアとわかった時点で即座に生活を変えることを強くおすすめする。
後述の栄養面でのケアを併用すれば、日常生活にはほとんど支障をきたさずにセロコンバションに持ち込で完治に至る可能性が高くなる。
③HBe抗原陽性キャリアの人・・・・
他の病気がなければ健康な人と同じ生活ができる。しかし過労、過度の飲酒・喫煙、長期間の強いストレスは、再発の引き金になることがあり、摂生すべきである。
④HBe抗原陽性の人・・・・
完治した人であり、肝炎の特別な注意は必要でない。
食生活の注意
①肝炎が活動期の人・・・・
適正カロリー、高たんぱく、高ビタミン・ミネラル、高核酸、高繊維の食事が必要である。
ビタミンと核酸に関しては補助食品が必須とお考えいただいてよい。
そのほかについては、食事のコントロールで必要が満たせばそれでもよいが、適当な補助食品を用いれば簡使である。
特に、必要なたんぱく質を肉類や乳製品中心で摂取すると、往々にして高脂肪・高カロリー食になりがちで、かえって体に負担がかかる。
脂肪を厳格に制限する必要はないが、高脂肪食は肝炎から肝硬変への移行を加速する危険がある。
そのため魚貝類と卵。豆中心でたんぱく質を摂取するほうがベター。
なお、必要なミネラルと食物繊維を摂取するために、野菜・海藻類も意識して食べること。
だが肝炎の活動期には食欲がないことが多く、野菜類をたくさん食べようとすると前述の高タンパク質食品が食べれなくなってしまう。
結論としてはカロリーの摂り過ぎに気をつけた普通の健康的な食事をしながら、必要な栄養素を補助食品で補うのが最も現実的選択となる。
②HBe抗原キャリアの人・・・・
基本的には①と同様だが、食欲はあるはずなので免疫力を強化する食品(キノコ、海藻、緑黄野菜など)を意識して多く食べつとよい。
③HBe抗原陽性キャリアおよび完治した人・・・・
一般の健康的な食生活をすればよい。
ウイルス性肝炎(B型肝炎・Ⅽ型肝炎)サプリ
①肝炎が活動期の人
※たんぱく質・アミノ酸・・・・
健康人の一日たんぱく質必要量は完全たんぱく質に換算して体重1kg当たり0,6~0,8gである。
つまり体重50kgの人なら毎日30~40gの完全たんぱく質を摂ればよいことになる。
しかし肝炎が活動期の間は少なくとも体重1kgあたり1,5g以上、できれば2gくらいの完全たんぱく質を摂るほうがよい。
体重50kgの人なら75~100gということになる。
自分の食事中のタンパク質を計算して不足している分をプロティンやアミノ酸の補助食品で補充するとよい。
計算が面倒なら、たんぱく質の純量として30gくらいを目安にする。これはたんぱく質含有80%の粉末プロティンで大サジ山盛り4杯に相当する。
なお肝炎に対してはアミノ酸の中の含硫アミノ酸とタウリンが有用であり、別途補給する価値がある。
※ビタミン・ミネラル・・・・
ビタミンはその保健量の倍量でもよい。さらに感染症のために抗ストレス処方(153頁)をプラスして摂取すると一層有効である。
※核酸・・・・
肝臓は人体で核酸のデノボ合成の大部分を行っている臓器であり、肝障害があると当然この合成も阻害されている。
ウイルス性肝炎は、核酸補給の効果が最も劇的に発揮される疾患のひとつであり、ぜひ核酸補助食品の摂取を行っていただきたい。
目安としては、サケ白子エキスで一日1000~3000mg摂るとよい。
※食物繊維・オリゴ糖・乳酸菌・・・・
肝炎では肝臓の解毒機能が衰えるため、有害なチッ素代謝物(アンモンニア、各種アミン等)の血中濃度が上昇し、体に大きな負担となる。
ところが、これら有害チッ素代謝物は体内でもできているが、かなりの部分は悪玉腸内細菌が腸内で作り出したものである。
特に高タンパク食ではそれが著しい。
食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌はいずれも腸内の悪玉菌を減らして善玉菌を増やす作用があり、結果として有害チッ素代謝物を減らして肝臓の負担を軽減し、治癒の大きな助けとなる。
これからは単独で用いてもよい。よい結果が得られた目安としては、便が臭くなくなって赤ちゃんの便のような甘酸っぱいにおいになればよい。
※椎茸菌糸体抽出物、霊芝、キチン・キトサン・・・・
いずれも免疫増強・調整作用があり、ウイルス性肝炎への有効性が確認されている。
適切な摂取量についてはそれぞれの製品の発売元に問い合わせること。
※大豆レスチン・・・・
肝炎から肝硬変への移行を予防し、すでに肝硬変が進行している場合も回復に役立つ。
粉末か顆粒タイプの大豆レスチンを1日に15~30g摂取するとよい。
②HBe抗原陽性キャリアの人
※たんぱく質・・・・
体重1kg当たり1gの完全たんぱく質摂取を目安とし、食生活でそれが満たせなければプロティンやアミノ酸補給食品で補う。
※ビタミン・ミネラル・・・・
保健量摂取の上限を目安にする。
なお、下痢をしないギリギリの量(人により数g~数十g)までビタミンⅭを増量して一定期間続けると、肝炎を経ずにセロコンバーションを達成し得る可能性がある。
もしこの方法を実行する場合は医師と相談すること。
また、結果の可否にかかわらず実行後中止する場合は、徐々にビタミンⅭの摂取量を減らすこと。
※核酸・・・・
核酸の摂取により、肝臓の負担の軽減、免疫力の増強、肝ガンの予防などが期待できるので、核酸の補助食品を摂ることをおすすめしたい。
目安量は、サケ白子エキスで1日1000~3000mgである。
※食物繊維・オリゴ糖・乳酸菌・・・・
善玉菌が腸内で増えると免疫力も増強されるので、前述の“肝炎が活動期の人”向けのコメントを参考にして同様に摂るとよい。
※椎茸菌糸体抽出物、霊芝、キチン・キトサン・・・・
HBe抗原陽性キャリアの場合は免疫力の増強が非常に大切なので、これらも大いに有効であり活用すべきである。
③HBe抗原陽性キャリアの人・・・・
万一の再発を予防するため、前述の②の人向けのコメントを参考に、適宣補助食品を摂ることがも望ましい・
④HBe抗原陽性の人・・・・
完治した人であり、他の疾患がなければ健康人向けの補助食品で充分である。
素人判断は厳禁!必ず医師のアドバイス
すでに病気になってしまった人は、先の述べたように核酸を含むすべての必要な栄養素を“保健量”の上限レベルでまんべんなく摂取し。
場合によっては特定の栄養素をさらに増量すると、速やかな健康回復に大変役立つ。
また病気とはいえないまでもさまざまな症状で悩んでいる場合にも、ほぼ同様のことがいえる。
そこで病気や症状別に、参考となる最小限の情報を以上ににまとめた。
ただし注意していただきたいのは、素人判断で自分の病気を診察して医者に行かずにこれらを実行したり、医者からもらった薬を勝手にやめたり減らさないことである。
できれば担当医の承諾を得たうえで実行するのが理想的であり、それが無理でも明らかに健康を損なっている状況の時は必ず医師の診断を受け、あわせてこれらを実行していただきたい。