核酸は最も重要な生体成分のひとつであり、肝臓でデノボ合成されている。一般の食品にも多かれ少なかれ含まれており、これは消化吸収されて、全身の細胞で利用される。
さらに、不足している分以上に核酸を摂取しても、フィードバックが働いて肝臓がその分核酸合成を減らすため、体内の核酸の量は一定に保たれる。
以上の点から、核酸を摂取しても副作用の危険がほとんどないことはおかわりいただけると思う。
しかし、核酸を摂って健康状態が改善されていく過程で、一時的にさまざまな症状がでるひとはいる。
また、まれではあるが核酸食品にアレルギーを示す人も残念ながら存在する。
好転反応とは?
体内で核酸が不足して新陳代謝が滞っている人が、核酸補給を開始すると、当然のことながら新陳代謝が活発になって体は健康な状態に戻り始める。
この変化がゆっくり進めば問題はないのだが、急激に進むと一時的にさまざまな症状がでることがあり、これを好転反応と呼ぶ。
核酸を摂取した時の好転反応はそれまで体内の核酸不足の度合いがひどかったひとや、解毒・排泄能力が低下して体内に老廃物をため込んでいた人におきやすい
以下に核酸を摂取によっておこる好転反応例を解説するが、これらの好転反応のとまぎらわしいアレルギー反応も存在する。
一見おなじような症状であっても、好転反応の場合は飲み続けるうちに症状が消え、前より健康になったり肌がきれいになる。
一方アレルギーだった場合は、飲めば飲むほど症状が悪化するので注意してほしい
目次
オナラついて、オナラが頻繁になり、お腹が張る
「核酸を飲み始めたらおならがよく出るようになった」という人は少なくない。この場合は臭くありません。そのまま高核酸食を継続すれば、一週間から一ヶ月でおさまるのがほとんどです。それでも続くようなら、摂取量を減らして様子をみるようにしましょう。
なお、胃腸の運動性が悪かったり、腸の一部にくびれがある人は、発生したガスがうまく外に出ないため、お腹のはりや軽い腹痛をかんじることがある。
また「胃が押し上げられる感じ」を訴える人もいる、いずれも腸の健康状態が悪い証拠で、核酸が悪いわけではない。ビタミンb群、カリウム、マグネシウムなどの栄養素が不足している可能性が高く、これらも意識して摂取するとよい。
下痢(宿便の排泄)
オナラよりも頻度は少ないようですが、これも珍しくありません。ただし食事毒やインフルェンザなどの場合の下痢と違ってほとんど腹痛がなく、3~4日以内に治るのが普通です。
ただし、 だらだらと下痢状態が続いたり、おなかに不快感を感じたり腹痛が 続くようなら、アレルギーを疑う必要があります。
高核酸食の開始にともなう下痢を経験された方の中には、次のように報告された方があります。「摂取を開始して3日目に、急に黒い泥のような便が洗面器一杯分も出て、下痢状態が二日間続きました。
しかしその後は、お腹がものすごく軽く軽快になりました」これは、 溜め込んでいた宿便が排泄された典型的な例とみることができるでしょう。
眠気
自律神経失調症などで寝付きが悪く睡眠不足だった人が、高核酸食を摂取しはじめてからよくねむるようになったという声が聞きます。
核酸は深く心地よい睡眠を誘発する作用が出るからです。それだけにとどまらず、昼間にも異常に強い眠気におそわれるようになったという人もいます。以前から非常に短い睡眠時間の中で無理な生活をしてきた人に多い現象です。
高核酸食の摂取開始によって、重ねてきた無理を解消させようとする反応が起こると考えられます。それが睡眠を強く求めるという結果を招くのでしょう。こんな場合には、思い切って仕事を休み、たっぷりと休養・睡眠をとるようにすれば、3~4日、長くても一週間のうち、異常なほどの眠気は解消し、その後は心身ともにすっきりするはずです。
ただし十分な休養・睡眠をとれないままでいると、場合にとっては 一ケ月くらい続くこともあります。
皮膚症状
高核酸食によって皮膚に好転反応が出る例は少ないようです。しかし湿疹を代表として、発疹が出たり肌がかさついたりする人がいます。これが出るときの部位は、顔、手足、胴体 など様々です。アレルギー反応であるかないかが見分けにくいのは、 皮膚症状の場合がいちばんでしょう。中には「湿疹で顔がひとまわりも腫れ上がってしまったけど、摂取を続けて一ケ月くらいでおさまり、以前よりも肌がきれいになった」という人もあるぐらいです。
この例は極端だとしても、アレルギー反応と見間違えるほど強い好転反応が出る例があるのはたしかです。そのような皮膚症状の場合も、摂取量を少なくするなどして経過をみながら対応してください。
長年、厚化粧をしてきたり、肌に合わない化粧品を使ってきた人は
強い好転反応が出やすい傾向にあります。
血圧上昇
以前から血圧が高い人が高核酸食をはじめると、半数以上の率で血圧は下がります。逆に低血圧であった人の場合 は正常に近づくことが多く、正常血圧以上に高くなることはありません。しかしごくまれにですが、高核酸食によって高血圧になってしまう人もいます。その場合の変化には特徴があります。たとえば、 「最低血圧80、最高血圧130」の人が「最低血圧95、最高血圧135」 というように、上下の幅を変えずに全体的に上昇してしまうのです。
こうした血圧上昇を起こす人は、ある程度ですが予想がつきます。
それは動脈硬化が進行していて、なおかつ貧血傾向の人です。 このタイプの人では、高核酸食の摂取によって骨髄の血球生産能力 が高まり、結果として血液の全体量が増加するにもかかわらず、 動脈硬化で弾力を失った血管が増加分の圧力を逃すことができません。しかし高核酸食を継続するなら、動脈硬化も徐々に改善されます。
核酸に血管新生力があり、血管が新しくなるからです。したがっていったん高まった血管も、徐々に低下して正常血圧に近づくことになります。とはいえ、上昇が激しかったり、あるいは心臓疾患や脳血管性疾患の既往症(きおうしょう)がある人や、動脈硬化が 相当に進んでいる人の場合には迅速な対応が必要でしょう。
この場合には、高核酸栄養補助食品の摂取量をそれまでの三分に一に減らし、あわせて動脈硬化の改善を促進する栄養素であるビタミンE、 Ⅽ、βーカロチン、カルシウム、大豆レスチン、EPA,DHAなど を摂取し、血圧の変化をみながら、再び高核酸食を増量するようにしましょう。いうまでもないことながら、動脈硬化や高血圧にかぎらず、何らかの疾患をもっている人では、どんな栄養食品の摂取も 少量から開始するべきです。なお高血圧は首の後ろが重い、頭痛、 のぼせ感などの自覚症状を招く場合が多いこともしっておきましょう。
女性では乳房、男性では睾丸が張る、痛む
生殖機能にかかわる組織は、核酸不足の影響をもろに受ける傾向が あります。
逆にいうなら、高核酸食の効果がもっとも如実にあらわれる組織です。高核酸食の摂取を開始すると、それまで低下していたホルモンの産生や精子の生産が活発になり、それが張りや痛みといった一時的な症状を招くのです。
この症状も普通なら数日のうちで消えます。しかし不快なほどのひどさで長く続くようなら、やはり摂取量を減らして、症状の軽快に合わせて再び増やすようにしてください。
以上の点は、対ガン戦略として高核酸食を摂取する場合に限らずどんな場合でも注意しなければなりません。
しかし基本的な意味で、高核酸食には副作用がないという点も忘れないでいただきたいと願っています。
薬剤の場合と異なり、優れた栄養補助食品とはすべてが体質の改善を促すものです。症状を抑え込むのではなく、症状の温床(おんしょう)となっている体質を変えることで、治癒力(ちゆりょく)高めたり抵抗力を高めたり、また全体的な体力・生命力を高めるものです。
こうした過程にあって、たとえはっきりと、表面化はしないとしても、何らかの好転反応=それまでの悪い体質の原因を排泄する作用があるのは、必然的なことといわねばなりません。
※最新の栄養学にあって、「核酸は人類最後の栄養素!」とまで期待される理由は、遺伝子の世界が明らかにされはじめた結果だったのです。