Keyword:2 オートファジー
細胞内成分のリサイクルシステム
オートファジーとは、細胞内の部品をリサイクルするシステムだ。
細胞と車と同じで、長く使っていると中古になるが、毎日オートファジーを交換してくれるので新車の状態を保てる
オートファジーで取り替えるパーツは細胞の中にあるミトコンドリアなどの器官やたんぱく質などだ。
「たんぱく質などのパーツがそのままだと、その細胞の機能が低下するだけでなく、臓器や神経の機能にも影響する。
オートファジーは、まったく新しいものに作り替えるので効率もいい」
ただし、オートファジー機能も加齢とともに低下する。
その理由のひとつが、ルビコンというたんぱく質だ。「ルビコンが増えると、オートファジーにブレーキがかかる。
こういった要因をひとつひとつ取り除いていくと、細胞の寿命が最大限に引き出せるようになるかもしれない。
では、オートファジーを活性化させるにはどうしたらいいのか。
中には、上流にあるオートファジーだけをターゲットにすればいいと考える人もいるようだが、老化のメカニズムはとても複雑。
複雑のアプローチで対策するのがいいのでは」という。
これまでの研究では、納豆などの発酵食品に含まれるスペルミジン(ポルアミンの一種)やレスベラトロール、ザクロのポリフェノール成分であるウロチンなどに、
オートファジーを活性化する作用があることが確認されている。