免疫低下
免疫と核酸
核酸の必要性は、免疫低下が問題にされる点滴の研究からも明らかになっています。
核酸を含まない点滴の投与で免疫力が落ちることが知られていますが、その原因の一つには、腸の絨毛(じゅうもう)の発育が悪くなることがあります。
発育の良い絨毛は新品の歯ブラシのように毛先が揃っています。
しかし、発育の悪い絨毛は、使い古しの歯ブラシのように毛先が不揃いになっています。
それで絨毛と絨毛の間に大きな隙間ができて、病原性微生物などが腸管から侵入するのを容易に許してしまうのです。
また、絨毛にあるバイエル板の働きが悪くなって、腸管から微生物の侵入が容易になることも、絨毛の発育が悪くなるとおこります。
小腸の新陳代謝は、大変に活発です。毎日約30gの細胞が死滅しています。核酸はその細胞の新生を促進させ、絨毛の発育を助けます。
そのことで、腸から病原性微生物が侵入するのを防いでくれるのです。
小腸には、体の中の免疫系細胞が60〜70%も集まっている最大の免疫器官です。
つまり核酸は免疫力を高める栄養素といえます。
加えてビフィズス菌を増やし、ウエルシュ菌などの悪玉菌を減らし、O157などの感染からも守ってくれるのです。また、IFN-γ(ガンマ)の産生を増やし、細胞性免疫(THI)を高めます。